質問する
今回は質問について書いていきたいと思います。
心理カウンセリングをしていると話をわかりやすく最初からその背景まで全部話をしてくれる人、関係のあるポイントを絞って話をしてくれる人、ほとんど話をすることができない人、何を話していいのか整理できていない人と様々な人がいます。
心理カウンセリングをするということはただ単に話を聞き流すだけではなく、相手の心理状況や気持ちを正しく理解していく必要があります。
そうなると相手と違うことを感じていたり、違うことを想像していたりすると相手と全然違った景色を見ることになり、「このカウンセラーはわかってくれない」とクライアントとの信頼関係が崩れてしまいます。
例えると質問とは「お互いに持っている地図は本当に同じものなのか?」というすり合わせの作業のことです。
もしお互いが違った地図を持っていたとすれば、全然違う目的地に向かうことになります。
また仮に目的地は一致していたとしても地図が違うため目的地に向かう方法が異なってくることになります。
まず持っている地図が違うならどこが違っているのかを確認しあう作業が質問することになります。
また質問はお互いの地図を確認する作業で終わるわけではありません。
次に行う質問は心理カウンセリングの場合、悩みを聴くだけでは終えるのではなく、その後目的地に向かうための方法の確認作業になります。
人によってそれぞれ違った人生を歩んできているため持っているスキルやツールは違ってくるのです。
しかし人生経験で得たものというのは目に見えるもの以外が多いのです。
例えば愛は目に見えませんし、証明することもできません。
それは人によって基準が違うからです。
悩んでいる人は自分に自信を失い、本来自分で持っているはずのスキルやツールを持っていないと思い込んでいたり、整理できず埋もれていたりするのです。
心理カウンセラーはこれまでの経験や価値観を質問することでどんなスキルやツールを持っているのか整理していく作業になります。
ここまで準備ができて初めて未来に向かう自信や勇気を強化できるよう応援していくことになります。
未来に向けて動いていけるエネルギーをチャージできるように、又モチベーションを高めることができるように、確認しあっ
た地図を一緒に見ながら楽しいことや嬉しいことを質問していくことを行います。
ここで余談ですが私が考えるに心理カウンセラーの役目は、伴走者ではなく単なる応援する人だと思います。
理由はその人の人生にずっと寄り添うことはできないからです。
あなたが苦しいときや辛いとき、全力で応援されたら嬉しいですよね。
質問にもタイミングや段階があります。
今回は心理カウンセラー目線での質問について書きましたが、皆さんも誰かに質問をすることは必ずあります。
その質問にどんな意味があるのかを少し意識して質問してみるとまた違ったコミュニケーションが取れると考えています。