迷いと悩み

今回は迷いと悩みの違いについて書いていきます。

まず辞書で意味を調べてみると、
迷い・・・迷うこと。心が乱れて判断がつかない状態。まどい。
悩み・・・思い煩うこと。心の苦しみ。
(参考に「煩う」の意味は、いろいろと考えて苦しむ。思い悩む。)
とあります。

迷いは自分の中で選択肢があり、どう決断すればいいのかわからないようになっている状態のことです。
そのため心が乱れてしまうのです。
それに対し悩みは自分の現在の状態がわからず、見通しや方針の目途が全く立たない状態、何も答えや選択肢が持てない五里霧中の状態です。

心理カウンセリングとは、自分自身を客観的に見つめなおし問題を整理し、こじれた問題を俯瞰的に捉えるという意味があります。
置かれた環境や価値観や性格などから問題を複雑にしていることに気付くことで問題を整理し、シンプルに考えることができれば問題解決の糸口を見つけるサポートを行うことが心理カウンセリングだと私は考えています。
たくさんのことを同時に考えるということが得意という人はそんなに多くいないと思います。
人は瞬間的にではありますが、必ず一つのことしか考えることができないようになっています。
そのため問題が多ければ多いほど、脳が疲弊し思考が停止し、行動もできない状態になるのです。
しかし問題をシンプルにすることで、「考えよう」という気持ちや「行動をしてみよう」という前向きな状態になれるようサポートすることが心理カウンセラーの目的だと私は考えています。
つまり五里霧中の状態から暗中模索の状態になれることだと思います。
ちなみにその2つを辞書で調べると、
五里霧中・・・物事の様子や手掛かりがつかめず、方針や見込みが立たず困ること。
暗中模索・・・手がかかりのないまま、あれこれやってみること。
とあります。

心理カウンセリングを行っていると私が感じるのは、悩みではなく迷いの状態からの脱却のために「誰かに決断してほしい」という要望があるときがあります。
迷いの相談は決断を他人に委ねて自己責任からの回避を行います。
これは自己信頼感が低いことにより、自分の決断に自信が持てず、誰かに決断をしてもらうことで自己責任の回避をしているのです。
誰かが決断をしてくれれば、望まない結果になったときに自分を責めなくていいのです。
事前に自己防衛をして自分を傷つけないようにしているのです。
人間ですから決断に迷うことも必ずあります。
私は、自分の思い通りの結果になることはほんの一部しかないと思っています。
その中で傷つくことばかりに目を向けるのではなく、自分の納得いく問題解決をどうしていくのかを考え行動することで自分をどう成長させるのかが重要なのではないでしょうか?

今あなたの中にある問題が、迷いなのか悩みなのかを理解するだけでもアプローチの方法が変わると考えています。

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