やさしい手
今年最初のコラムになります。
今年も頑張って書いていきますのでよろしくお願いします。
「やさしい手」という題名を付けたのは、ある光景を見て今回の内容を書こうと決めました。
その光景とは、ある施設で一瞬だけ目に入った光景です。
テーブルのある椅子に横並びで座った親子ほど年齢の離れた年配の男性と若い女性です。
一瞬見ただけなので何をしていたのかはわかりませんが、多分手を動かすリハビリをしていたのではないかと思います。
私はそのテーブルの前から後ろに素通りをしたのですが、その若い女性の右手が年配の男性の背中にそっと触れていたのです。
年配の男性はリハビリをしている(多分)わけですから辛い作業をしていたり、できないことに憤りを感じたりしているかもしれません。
そんなストレスを感じているときに、背中から暖かい手のひらの感覚が伝わってくるだけでも安心感につながるのではないでしょうか?
(心理学では女性が髪を触ったり、腕を組んだりする行為(自己愛撫)でストレスを軽減させ安心させようとしていると言われます。)
昔から手を患部に当て治療をしたことから手当てという言葉ができたと言いますのが、手というのは治療まではいかないにしても癒しという効果は大きくあるのではないでしょうか。
誰もが小さい頃経験したことがあると思いますが、お腹痛くて泣いていたときにお母さんがそっとお腹を擦ってくれたり、転んで怪我をしたときに痛いところを触って「イタイのイタイの飛んでけ~」ということをしてもらったりしただけで痛みが治まったりしましたよね。
手というのは不思議な力があるのかもしれません。
私は気功のことはほとんど知りませんが、気は手から出ると聞いたことがあります。
また気を感じるのも手であるとも。
つまり気の出入りが手であるということなのでしょう。
また最近はお疲れの人が多いのかマッサージ店が多くできていますよね。
これもマッサージで体を揉み解してもらい血行が良くなる効果とともに、誰かに触ってもらうという癒し効果という両方の相乗効果として気持ち良さが倍増しリピーターとなるのでしょう。
もしあなたの周りで悩んでいたり、ストレスを感じている人がいればそっと背中や肩に手を置いてあげることができれば相手も無意識に安心や安全を感じてくれるのではないかと思います。
ただ信頼関係がしっかりとできていないとセクハラになる可能性がありますので、その辺りの人間関係は注意してくださいね。