段取り力
今回は段取り力について書いていきます。
つい先日、小学校の運動会でテントの下に椅子を並べるのを見ていた時の話です。
テントに椅子を運び込むのが始まったのは良いのですが、椅子をどう並べるかきっちり決まっておらず、そのテントに椅子の数だけを決めていたのです。
部外者ながら端の縦から並び始めるのを見て愕然としました。
通常であれば1つのテントにどのぐらいの椅子が入るのか縦横を並べそれに沿って並べれば椅子の数がわかります。
そしてそのテントは2つ続きだったのですが、間に通路も取らずキチキチに並べようとしていたのです。
それではまた並べ直しになると思い、通路確保のことを軽く声を掛けたのですが部外者の声は届きません。
(部外者ですから仕方ありません。)
通路確保をせず、全部椅子を並べ終わってからまた通路確保のために全部の椅子を移動するという事態に陥っていました。
(実はその他の理由で椅子を3回並べ直しています。)
なぜ何度も同じことを繰り返したのかといえば、指示を出していた方が出した指示で結果がどうなるのかを全く想像していなかったことが原因です。
つまり先を読む力を発揮していないのです。
いつも場当たり的な対応をし「何とかなる」といった考えを持つことで先を読むことをあまりしなくなるのです。
ポジティブ過ぎる人ですね。
ポジティブと聞こえはいいのですが、「うまくいかなかった」ことより「何とかなった」ことに意識を向けるあまり反省に繋がりにくくなります。
そう考えると先を読む力ということはある程度ネガティブさも必要になります。
またこれだけの手間を考えると段取りの悪さは多くの人の手を取り、また多くの人の心情をここまで不快にさせるのは本当に罪だと感じました。
これが初めてのイベントであれば仕方ないかもしれません。
しかし1年に一度は行うイベントでしかも他にも必ずテントを使うイベントをしているはずです。
その担当の方が初めてであったのか、また仕事が他にいっぱいありそこまで考えが及ばなかったのか原因はわかりませんが、問題は多くの人がその人の指示通り動くという責任感の自覚の問題です。
相手の感情を察知することに長けている人は相手が不快を感じないようにどうすれば良いのかを常に気遣っています。
だからといって相手の感情を優先し過ぎて前に進まなければ意味がありませんので、ある程度の統率力も大事になります。
この両方のバランスが取れ、責任感を自覚できる人がリーダーとしての素質ではないでしょうか。
他にも問題は段取りの悪さだけではありません。
段取りしていたとしてももちろん予想外のアクシデントは必ず存在します。
問題はその段取りに拘り続け、膠着状態になってしまうことです。
アクシデントはある程度想像しておくことはもちろん、そのアクシデントに対してどこの着地点を目指すのかを考えておくことです。
その時ちょっとくらい方法や着地点が違っても、「目的を明確に持ち目的に沿っていれば構わない」といったゆとりを持った柔軟な考えが大
事になります。
きっちり100%その段取り通り行わなければならないと考えるあまりストップしないように注意してください。
段取りカと書いていますが、先を読む力、相手のことを感じる力、柔軟性を持つ力の3つの力を意識し想像力をフル活用することが重要なのではないでしょうか。