事実と感情をわける

今回は事実と感情を分けるについて書いていきたいと思います。

私は心理カウンセリングを行っているのですが、 心理カウンセリングでは、心の不安感とどういう風に向き合っていくのかにより安心感に変えていくことを目的としています。
簡単に言うと心というのは欲求のことだと私は考えています。
皆さんの中にある欲求が「今何を望んでいるのか?」 によりその望んでいることと現実のギャップが不安へと変化していくのです。
ただその不安が事実 (現実)の問題なのか、感情の問題なのかによって心理カウンセリングが適しているのかどうかが変わってきます。

例としてあったのは、「一度体調を崩して以来動機や息切れがして何とかこの状況を改善したい」という内容でした。
これはあくまでも体の問題であり、体の問題は病院に行き検査をしてもらい原因を見つけ治療することが大切です。
心理カウンセラーには事実 (現実)の問題は扱うことができません。
事実の問題はその専門家によって解決を求めるべきです。
ただそこには「一度体調を崩して以来動機や息切れがしてこの先不安を感じて苦しい」という感情が隠されています。
この「不安を感じて苦しい」という感情です。
この相談では事実である「動機や息切れがする」という問題と感情である「症状が出ることで不安を感じて苦しい」という問題に分けて考えることができます。
私がクライアントに伝えることは「現実の問題はその専門家と相談し対処していきましょう。
ただその中で出てくる苦しい感情に関しては安心に変えていけるようアドバイスをしたり、一緒に考えていったりすることはできます。」ということです。

事実(現実)というのは自分の力ですぐに解決できないからこそ悩みになっているのです。
自分の力で時間をかけ解決できることもあるでしょうし、また自分以外の力を借りることで解決することもできるかもしれません。
またその事実(現実)を変えることが難しい場合もあります。
その場合はどんなに嫌で納得できないことでも受け入れざるを得ません。

不安とは一般的には「大切なものが脅かされているような」 または「危険にさらされているような」恐れの感情のことです。
不安は「これから悪いことが起きるのではないか」という未来に向けて出てくるものが多いのです。
つまりその不安は自分のこれまでの経験や価値観や情報などにより作られたものであり、現実に起きるかどうかは決まっていないことになります。
人によってはその不安が大きくなり過ぎて、その不安が頭から離れない状態になり苦しくなっているのです。
その状況は自分の中で作られているものが原因なのですから、その捉え方や考え方が変わることで不安を大きくすることの小さくすることも自分でできるということを理解することです。

今回の相談内容では、事実は適したところで対処することが大切です。
事実は事実として受け入れ、未来に向けて不安を感じて苦しいのであればその部分を心理カウンセラーと相談をしながら感情を変化させていくことが大切です。

これは心理カウンセラーの話であり、職業が変わればその逆も起こります。
ある会に参加したのですが、そこでは本来事実を優先すべきはずなのに、感情を優先して考え結論を出そうとしていたためどうも納得できない結果に終わりました。
これは事実と感情をうまく分けて考えることができないために、優先順位が間違ってしまったのだと考えます。

自分の中でもいま何を悩むべきことなのかを整理し、この瞬間事実を考えないといけないことなのか感情を優先して考えるべきことなのかを意識するようにしてみてください。

そうするだけでも必要のない悩みから少しでも解放され楽になることができると考えています。

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