義務と権利

今回は義務と権利について書いていきたいと思います。

それぞれ辞書で調べてみると、
義務とは、人がそれぞれの立場に応じて当然しなければならない務め。
倫理学で、人が道徳上、普遍的・必然的になすべきこと。
権利とは、ある物事を自分の意志によって自由に行ったり、他人に要求したりすることのできる資格・能力。
一定の利益を自分のために主張し、またこれを享受することができる法律上の能力。
とあります。

これまで心理カウンセリングをしていると感じるのがこの義務と権利の関係です。
確かに人は周りの人と協調していきながら生活をしていく必要がありますから、この義務と権利の関係は卵が先か鶏が先かのような問題になりどちらを優先すべきか悩ましい所があります。
しかし自分の中ではこの義務にするのか権利にするのかをあたかも法律で決まっているかのように絶対に守らなければならないと思い込んでいる人がいるのです。
そこには自分に課した「こうあるべき」という絶対的な価値観が存在し、変えることできることにすら気付かず守り続け、そして自分に制限をかけ苦しんでいる人がいるのです。

例えばあなたは日頃の生活に息抜きに、習い事や趣味を見つけスクールやサークルのような定期的に集まる場に参加を始めたとします。
最初はその場にいくことで日頃のストレスがリフレッシュされ、とても楽しく通うことができていました。
しかしそこでちょっとしたトラブルがあり、そこに行くこと自体が楽しくなくなりストレスを感じるようになってきたのです。ここで悩み過ぎる人の特徴としてよくあるのは、自分の感情を我慢させ通い続けようとするのです。
ここで重要なのは「あなたの中でどんな考えになるか?」ということです。
「自分が決めたことだから行かなければならない」と義務を主張するのか、「行きたくないけど自分で決めたことだから行こう」と権利を主張するのかです。
どちらも世間での風習や習慣で決まっているわけでもないし、ましてや法律で決まっているわけでもないので自由な選択をしていいはずです。
悩み過ぎる人の特徴としては義務にしてしまうのです。
自分の心や体は「行きたくない」と言っているのに頭(理性)が無理やり行こうとするのです。
それは心や体を無視している状態でまるで大人が小さい子どもの手を引っ張って無理やり連れて行こうとしているのと同じことなのです。
しかし自分の権利として受け取り自由意志を持って選択するのであれば、心や体の声を聴き行くか行かないかを自分のために正しく判断できるのです。
誰でも嫌なことを我慢ばかりして無理やり連れて行かれたらストレスになりますよね?
しかし嫌なことがあったとしても自分のために行くと選択したのであれば、我慢ではなく忍耐と表現できます。

皆さんの中で様々な決まり事やルールはあると思います。
しかしそれは義務なのか権利なのかをもう一度意識し直すことによってストレスの度合いも変わってくるのではないでしょうか?

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