表情を読む
これまで視線解析や視線の動かし方といった似た内容を書いていますが、今回は表情についてです。
メラビアンの法則でも書きましたが、人はコミュニケーションをする時、目からの情報(見た目)が全体の55%を占めているということです。
また言葉の意味などは僅か7%。
カウンセリングをしていても、クライアントが話す情報よりもクライアントが無意識に発する情報をいかに受け取っていくかが重要になります。
もちろんクライアントがカウンセリング最中に「カウンセラーを騙してやろう」と意識して嘘をついているわけではありません。
クライアント本人も自分の感情に気付いていないケースが多いのです。
カウンセラーはその無意識の情報を見逃さないように相手を観察しているのです。
視線解析も表情を観察するのも目からの情報となります。
「目は口ほど物を言う」
ということわざもあるように目だけの情報でもかなりの情報源となります。
そこに加えて、表情というのは20を超える筋肉から成り立っているのです。
人はそれだけの筋肉をコントロールし表情を作っているのですが、いくら表情を意識しコントロールしようにも必ずといっていいほどコントロールをしようとする一瞬に感情が出てしまうのです。
他のしぐさなどは、時間的にもっと長く続いている場合(例えば、我慢をしているときに、握りこぶしを握るなど。)が多いのですが、表情は時間でいえば、コンマ何秒かの世界。そのコンマ何秒かの世界をどれだけ正しく情報を得る」ことができるかが重要です。
こういったコミュニケーションの方法をノンバーバルコミュニケーションと言います。
ノンバーバルとは非言語的という意味であり、言葉によらないコミュニケーションと言うことになります。
ノンバーバルにはもちろん表情だけではなく、身振り、姿勢などといった情報もあります。
そういった情報を受け取る能力こそが相手に対する気遣いに繋がるのではないでしょうか?
例えば、今日はちょっと嫌なことがあって元気がないあなたに友達や家族が「元気ないね。どうしたの?」と言われた経験が一度はあるのではないでしょうか?
そんな時、あなたは「何でわかったの?」ととても不思議な気持ちになるはずです。
自分でも周囲の人に心配をかけまいと元気なフリをしていたにもかかわらずです。
それと同時にあなたの微妙な表情や身振りなどの情報だけで変化を見極めてもらったことにあなたは自分に関心を持ってもらっていることに喜びすら感じるのではないでしょうか?
だからといって「これからあなたを観察しますよ。」といったサイン(情報)をこちらから発してしまえば相手の警戒心を抱くことになり、コミュニケーションとしては失敗になりますのでご注意を!