催眠と聞くとあやしげな男が目の前に立ち、懐中時計やライターをユラユラと揺らし、「さあ お前は私の意のままに動くのだ!」と無抵抗にロボットのように操られるイメージがあります。しかし催眠状態とは、無意識ではなく意識のある状態なのです。
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その証拠にテレビなどでよく目にする催眠ショーで催眠状態に入った被験者は椅子からずり落ちてしまうことはありません。
すなわちまるで眠っているかの状態でも意識はしっかりしていて、「椅子から落ちると痛いから落ちないように身体に力を入れておこう」と意識しているのです。 |
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催眠はもともと相手の意思に反して進めていけるものではありません。クライアント(被験者)が催眠誘導に協力しないと催眠状態への誘導は成立しないものです。ですから、誰かにコントロールされたり、強制されたりといったことはありません。 |
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催眠ショーなどで何故面白い暗示が入ってしまうのかは、実は観客が催眠に興味を持っているからです。「自分も催眠状態に誘導してもらって、面白いことを実際に体験してみたい!」といった意思があるので、催眠誘導者の暗示に反応するのです。(自分の意思で暗示を受け入れるかどうか判断しています。) |
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そして催眠状態から覚醒した後観客が、「催眠中のことは何も覚えていない。」といった場面をよく目にしますが、実は催眠誘導者が催眠状態から覚醒する前に、「あなたは催眠中のことは何も覚えていません。」と暗示をしているからなのです。 |
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後よく耳にすることは、「催眠から醒めなかったらどうしよう?」とか、「催眠の副作用が怖い。」などです。催眠状態に入るとは心理現象のことですので何の心配もいりません。
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「催眠から醒めなかったらどうしよう?」ですが、実際に催眠に誘導して最後に必ず覚醒をさせますが、もし覚醒をさせなかったとしても実は放っておくだけで自然に元の意識状態にもどります。 |
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催眠の副作用についてですが、催眠にかかること自体の医学的な副作用は一切ありません。
催眠とは薬やアルコールなどの力に頼らずしかも副作用なく理性を弱める方法として知られています。 |
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ただ人によっては寝不足の人など、催眠により頭も身体も心もリラックスした状態になるため「すごく眠たい。頭がボッーとする」などという方はいらっしゃいます。
催眠心理療法を受ける前の日はしっかりと睡眠をとっておくことをお勧めします。 |