謝罪

今回は謝罪について考えていきたいと思います。

人間生きていれば必ず相手に謝罪しないといけない場面があります。
またあなたの一人のせいではなく、組織での問題を謝罪しなければならないというケースもあるでしょう。
そんな時何を考えて相手に謝罪をするのでしょうか?
謝罪をするということは自分たちに問題があり相手が納得いかないことがあったというケースが多いと思います。

今回私がこのコラムを書こうと考えたきっかけは地方公務員の非常に残念な対応からでした。
相手のミスは明らかな状態で、遠方でしたので電話でのやり取りしかできなかったのですが、「〇〇の件はすみませんでした。」の一言だけで、それ以外は何でこのような問題が起きたのかを全く説明をしようせず、相手を無理やり納得させようとするのです。
確かに「すみませんでした。」という言葉はありますが、本当にそれで相手に誠意は伝わったのでしょうか?
私からするとその言葉には何の反省も意味を含まれないように思います。
つまり謝罪を受けたとは感じないのです。
例えば、幼稚園くらいの子どもに「謝りなさい」といえば、「ごめんなさい」と言えます。
それと何も変わらない印象しかありません。

では謝罪とはどうすれば良いのでしょうか?

謝罪を辞書で調べてみると「罪や過ちをわびること。」とあります。
罪や過ちをわびるという事は、自分たちにどんな問題があったのかを正しく認識するところから始まります。
罪や過ちを認めることです。
そしてその問題が何故起きたのかを相手に説明し、納得してもらうことです。
ここで矛盾点などがあると余計に不信感を持ちますから注意が必要です。
自分たちの問題点を更に露見することになるため避けたいと考えるのかもしれません。
しかし相手からすると「なぜ謝罪しないといけないのか?」を本当に理解しているかどうかを知りたいわけです。
そこを飛ばしてしまうと言葉だけで謝っている印象しか残りません。
そこは身を切る思いでしょうが、謝罪は罪を認めることですからしっかりと反省するところです。

そしてよくいわれる言葉が「今後は同じことが起こらないように・・・」です。
その言葉はしっかりと謝罪をし、相手が納得してくれているのであれば今後の話をしてもいいと思いますが、まだ相手が納得していなのに今後の話を言われてもその人にとってみると関係ありません。
今後は未来のことです。
納得していない状態はまだ過去に拘っている状態です。
その過去に納得できてはじめて気持ちが未来に向かえるのです。

これは私が行っている心理カウンセリングでも同じです。
過去に拘っているクライアントにいきなり「未来に向かっていこうよ」と言ってしまえば信頼関係はなくなります。

謝罪するのであれば、自分たちの罪(問題点)を認め反省したことを伝えることで、相手が納得してはじめて「申し訳ありませんでした。」という言葉が相手に伝わるのです。
そして今後の話をするという流れです。
どれかステップを飛ばしてしまうと折角の謝罪も意味を持たなくなります。
謝罪するとき、目的は何かをもう一度意識してみるのもいいと思いますよ。

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