謙虚と慢心

今回はクライアントから「自分を褒めることにより謙虚さを失わないためにどうすれば良いか?」という質問に対し考えたことを書いていきます。

まず謙虚を辞書で調べてみると
「控え目で、つつましいこと。へりくだって、すなおに相手の意見などを受け入れること。また、そのさま。」
です。
意味からすると謙虚というのは自分に対し自信を持った状態で、相手に対し控え目でつつましくすることだと思います。
しかし自信を持つことで内心では
「相手を見下してしまうのではないか?」
と考えてしまうことで
「心からの謙虚さではない」
と考えてしまいます。
それは謙虚ではなく慢心という言葉で表現されます。
慢心を辞書で調べてみると
「おごり高ぶること。またその心。自慢する気持ち」
とあります。
謙虚と慢心の違いなのですが、どちらも自分に対し自信の度合いがあがることだと思います。

謙虚は自分の状況を的確に分析し、正しく理解することで他人に対しては控え目で接することができることです。
そして重要なのは相手の意見を素直に受け入れることができるということです。
自分を褒めてあげることで、自分の自信が大きくなります。
それはとても良いことなのですが、自分の絶対的な信頼感を持つことで他人のアドバイスを受け入れることが難しい状態になる人がいます。
それが慢心という言葉で表現され、慢心は自分の自信を過大に感じ、自分を見失ってしまう状態になるのです。
その状態になると他人の意見を素直に受け入れることができません。
私なりに考えた謙虚と慢心の違いは、自信を持つことは同じでも
「自分を見失い、他人を受け入れることができるのかどうかで謙虚にも慢心にもなる」
ということです。
謙虚は褒めることで自分を認め、自信を大きくし、他人を受け入れることができるような自分を目指すことではないかと思います。

またついでに謙虚と似た言葉に卑下いう言葉があります。
卑下とは辞書で調べてみると
「自分を人より劣った者として扱うこと」
です。
卑下は必要以上に意識してしまうと自分の自信を減らす要因になります。

人はそれぞれ生活している環境は違います。
例えば「良い大学を卒業した」や「良い会社に就職した」という事実を受け、相手がそれで慢心さを感じたとしてもそれはその人の価値観であり、謙虚さを失っている状態ではありません。
それはただの事実の一つでしかないのです。
大事なのは「私は自分に自信を持っているけど、周りの人は私と同様に優れている面をたくさん持っている」と考え、周囲の人の意見を素直に受け入れることです。

謙虚が慢心にならず、謙虚が卑下にならないよう、自信を持ち、自分も相手も尊重する大切さを忘れないようにしていきたいものです。
自分を褒め、自信を大きくすることに抵抗を感じる人は、もう一度自分が目指すべきところを意識し直してみてはいかがでしょうか?

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