変えられるもの
今回は変えられるものについて書いていきます。
自分の思い通りに人を変えることはできません。
カウンセリングの問い合わせでよくあるのは「誰々を変えたい」という内容です。
これは大抵家族や恋人のことを「今のままではきっと辛いだろうからもっとこうしたらいいのに」といった心配しての内容がほとんどです。
きっと大事な人を想い周りからするとやきもきしてしまうのでしょう。
しかし何故周囲の希望通り人は動いてくれないのでしょうか?
きっとその人を良いように変えようとアドバイスをしている人もわかっていることだとは思いますが、皆それぞれ持っている価値観や大事にしていることは違うからです。
自分の希望する価値観や大事にしていることが守られるような選択肢であればそのアドバイスを素直に聞き入れるでしょう。
しかし価値観や大事にしていることは心にあるのです。
心は非常にわがままで倫理や道徳など関係ありません。
心は「自分がどうすれば安心できるか」を重要視するのです。
そうなるとその人が安心できる環境を周りがサポートできて初めてその人の中で選択肢ができるのです。
無理やり正論を押し付け、もしその人を変えたとしてもその人はまた同じ行動に出るか、また別に行動に出ようとするのです。
その人本人が変える選択肢を持てるようサポートしていくことができれば変わることができます。
過去は変えられません。
これはきっと誰もが変えたい過去を持っていることでしょう。
「あの時もっとこうすれば良かった。」と考えることはありますよね。
しかし過去に経験した出来事は変えることができません。
これは誰もが理解しているはずです。
「あの時もっとこうすれば良かった。」というのは自分が満足できない感情を持った結果考えることです。
そうなるとその同じ経験を他の人がしたからといってみんなが同じ感情を持つことはないと気付くことです。
よくプラス思考・マイナス思考という言葉がありますが、プラス思考の人は無意識の防衛本能から心が傷つかないように、例え満足いかない経験だったとしても自分で感情を納得いく感情を作るのです。
そうは言っても自分の中になかった感情を作るのは簡単ではないかもしれません。
そのようなときは周りの人からその感情のヒントをもらうことはできることに気付くことが大事です。
過去に経験した事象は変えられませんが、感情は変えることができます。
今自分が満足いかない状況であればその満足いかないことを意識してみてください。
もしそれが人を変えようとしていたり、過去を思い出し今でも苦しんでいたりしているのであれば変えられること、変えることができないことをもう一度意識し直してみてくださいね。
また変えられることを理解したうえで人と接してあげることができればその人をサポートできるのではないでしょうか。