嫉妬

嫉妬の特徴として、「下に見える人(もの)を見て悦に入る」と「上に見える人(もの)を見て反感を抱く」の2パターンがあるそうです。

どちらのパターンも相手がいて、その相手の状況や状態から自分の反応が決まるといった受動的な部分があります。
つまり嫉妬に苦しんでいるという人は自己の確立ができていないのかもしれません。
確かに人と比較するということは大事な一面でもあります。

例えばあなたは自分の顔を鏡で見たことがありますよね。鏡に映った自分の顔は自分の顔ではありますが、本当の自分の顔ではありません。鏡を通して見たものになるのです。
姿形であれば視覚的に映すことができるのですが、自分の性格や価値観といった視覚的以外のことは鏡に映すことはできないのです。
そこで自分の性格や価値観を知るために、他の人と比較をするということで改めて自分ということを見つめることができるようになるのです。
集団生活で大事な要素の一つでもありますよね。
人と比較することは自分を知り自己を確立していく上でも大事なことなのですが、嫉妬をすることでそのせっかく大事なことがマイナスになってしまってしまっているのです。

テレビで観た話ですが、ゴルフプレヤーのタイガーウッズ選手をご存知ですよね。
そのタイガーウッズ選手は優勝をかけたプレーオフで相手のパットを外せば優勝だった時、相手がパターを打った瞬間に心の中で「入れ!」と叫んだらしいです。
通常であれば、自分が勝ちたいわけですから「外せ!」と思いますよね。
そこで「外せ!」と考えてしまえば、その瞬間から「自分がマイナスの闘いを始める」つまり自分以外の力で優勝を得ようとしてしまうことになるのです。
これは自分のこと以外のコントロールを捨てる考えになります。
タイガーウッズ選手は自分の力で優勝を掴みたかったんだと思います。
一流のアスリートともなれば、いかに周囲に振り回されず自分を保っていられるかが大事になってくるのでしょう。
タイガーウッズ選手もメンタルトレーニングをしてからそういった考えになったと聞きます。
他にも一流の選手にはそういったメンタルトレーナーが付いているようです。

こういったことは一流のアスリートだけに必要な話ではありません。
もしあなたが今「下に見える人(もの)を見て悦に入る」状態にいるのであれば、あなたは「あの人と比べたら私はまだマシね。」と下を見て自己成長のチャンスを逃してしまっているかもしれません。
もしあなたが今「上に見える人(もの)を見て反感を抱く」状態にいるのであれば、あなたは上に見える人を自分の位置もしくは自分より下の位置に引きずり下ろすことにエネルギーを注ぎ、自己成長のチャンスを逃してしまっているかもしれません。

せっかく他人と比較をするのであれば、嫉妬をプラスに変えることができるよう、自分を見つめ直すチャンスと捉えてみてはいかがでしょうか。

Follow me!